庭や空き地の雑草対策として、防草シートを自分で敷くDIYに挑戦する方が増えています。しかし「シートを敷いたのに雑草が生えてきた」「すぐにめくれてしまった」といった失敗談は少なくありません。本記事では、初めてDIYに挑戦する方に向けて、失敗しないためのコツを手順に沿ってくわしく解説します。
防草シートを敷く前にやること
防草シートのDIYで失敗する原因の多くは、シートを広げる前の準備不足にあります。どれだけ丁寧にシートを敷いても、下準備が不充分だと雑草はすぐに生えてきます。施工前にやるべき作業を順番に確認しましょう。雑草を根ごと取り除く
施工場所に生えている雑草は、草刈りで地上部を刈り取るだけでは不充分です。根が土の中に残ったままだと、防草シートを敷いた後でも固定ピンの穴や継ぎ目の隙間から芽が出てきます。スコップで地面を掘り返しながら、根までしっかり取り除くことが重要です。とくに注意が必要なのが、スギナやチガヤ、ドクダミ、クローバーといった雑草です。これらは地中に根を這わせながら広がる性質があり、根が少しでも残っていると再び生えてきます。スギナやチガヤは葉先が尖っているため、防草シートを突き破る力も持っており、根の除去が不充分だと施工後もシートの下から突き出てくることがあります。
雑草の量が多い場合は、除草剤を散布して1週間ほど置くと枯れて取り除きやすくなります。除草剤を使う際は、周囲の植栽や環境への影響を確認した上で使用してください。また、除草剤を散布したあとは、根が完全に枯れてから整地作業に移ることで、その後の施工がスムーズになります。
根の除去は時間と手間がかかる作業ですが、ここを丁寧に行うかどうかが、施工後の防草効果を大きく左右します。なお、防草シートを敷いた後に雑草が生えてきた場合、その多くは除去しきれなかった根が原因です。作業前に根がどこまで広がっているかを確認しながら進めると、取り残しを防ぎやすくなります。
地面を平らに整える(整地)
雑草を取り除いたら、地面の凹凸をなくす「整地」を行います。地面がでこぼこのままだと、シートと地面のあいだに隙間が生まれます。その隙間から雑草が生えたり、風でシートがめくれたりする原因になるため、整地は防草シートのDIYでもっとも重要な工程のひとつです。整地の手順は、まず石やゴミを拾って取り除くことから始めます。次に、レーキなどで土を全体的に均し、高さを一定にします。その後、板切れを地面に置いて体重をかけながら踏み固める「転圧」を行い、土の中の空気を抜いて地面を安定させましょう。足だけで踏み固めるよりも、板を使うとより均一に転圧できます。広い面積の場合は、ホームセンターなどでレンタルできる「プレートダンパー」という機械を使うと効率よく転圧できます。
整地を省いたり手を抜いたりすると、後になって防草シートの下の土が沈んでボコボコになり、見た目が悪くなります。また、上から人工芝や砂利を敷く場合も、整地が不充分だと仕上がりに凹凸が出てしまいます。施工後のやり直しは大変なため、時間をかけてでも丁寧に行うことが大切です。
整地が終わったら、散水して地面が沈むかどうかを確認しましょう。沈む箇所がある場合は再度レーキで均してから転圧し直すと、施工後に地面がへこむ失敗を防げます。
必要な道具と材料をそろえておく
施工をスムーズに進めるために、事前に必要なものを準備しておきましょう。主に用意するものは以下の通りです。・防草シート(施工面積より少し大きめに用意する)
・固定ピン(コの字型またはL字型)
・防草シート専用の補修テープ
・メジャー(施工面積やピン間隔の計測用)
・ハサミまたはカッター(シートのカット用)
・チョーク(ピンを打つ位置のマーキング用)
・金槌またはハンマー(固定ピンを打ち込む用)
・軍手(手の保護)
防草シートは、施工したい面積をメジャーで正確に計測してから購入しましょう。シート同士の重ねしろや壁際の折り返し分も考慮して、少し余裕を持った量を用意するのがポイントです。
固定ピンは地面の硬さや石の多さに合わせて素材や形状を選ぶと、打ち込み時に曲がったり抜けたりする失敗を防げます。補修テープは必ず防草シート専用品を選んでください。一般的なガムテープは耐候性が低く、屋外での使用では時間が経つとはがれてしまうため適しません。
防草シートの正しい敷き方
下準備が整ったら、いよいよ防草シートを敷く作業に入ります。手順を正しく守ることで、初めてでも仕上がりに大きな差が出ます。ここでは失敗につながりやすいポイントを中心にくわしく解説します。シートは少しずつ広げながら固定する
防草シートは一気に広げず、少しずつ広げながら固定ピンで地面に留めていくのが基本です。一度に全部広げてしまうと、風にあおられて位置がずれたり、シートが地面から浮いて隙間ができたりします。「一定範囲を広げてピンで固定する」という作業を繰り返しながら進めましょう。強風の日は作業を避け、風が穏やかな日を選ぶのが理想的です。やむを得ず風のある日に作業する場合は、コンクリートブロックなどを重石として活用するとシートが飛ばされにくくなり、ひとりでの作業もしやすくなります。ホームセンターで100円程度で販売されているコンクリートブロックをいくつか用意しておくと便利です。障害物や壁に当たる部分は少し長めにカットしておき、後から調整しながら固定しましょう。
シートは重ねしろを15cm以上とる
施工面積が広く、シートを複数枚並べて敷く場合は、つなぎ目の重ねしろを15cm以上確保することが大切です。重ねしろが少ないと隙間から光が入り込み、そこから雑草が生えてきます。重ねしろが3cm程度では、すぐに隙間からの雑草発生が起きてしまうことが施工例からもわかっています。シートの継ぎ目には、防草シート専用の補修テープを貼って光を完全に遮断しましょう。テープは重ねしろ全体をしっかりと覆うように貼ることが重要です。また、織布タイプのシートは切り口がほつれやすいため、カットする前にテープを貼ってから切ると端のほつれを防げます。傾斜がある場所では、雨水が自然に流れる向きを考慮して、上側のシートが下側の上に重なるように敷くと水が隙間に入り込みにくくなります。
固定ピンは50cm間隔で打ち込む
固定ピンは、50cm間隔を目安に打ち込みます。間隔が広すぎるとシートが地面から浮いて風にめくられやすくなり、そこから土が入り込んで雑草の温床になります。シートの端の列と中央の列でピンの位置をずらして打つ「千鳥打ち」にすると、シートをより強固に固定できます。ピンを打った穴からも雑草が生えることがあります。固定ピンを打ち終えたら、穴の上から補修テープを貼ってふさいでおくと、穴からの雑草発生を防げます。ピンの位置をあらかじめチョークでマーキングしてから打ち込むと、位置がずれる失敗を防げます。また、シートを重ねた部分にピンを打つ際は、重ね合わせた箇所のすぐ内側に打つことで、テープとピンの両方で隙間をふさげます。
壁際や端部の隙間をなくす
壁際や柱のまわりは隙間ができやすく、そこから雑草が生えやすい場所です。シートを壁際に沿わせる場合は、10cm程度立ち上げて壁に密着させるか、防草シート専用の接着剤で固定しましょう。固定ピンが打てない場所には接着剤が特に有効です。柱や散水栓などの障害物まわりは、シートに切り込みを入れてぴったり合わせます。カットした端は補修テープで保護しておきましょう。マンホールの蓋などの丸い形状には、円カッターを使うときれいに仕上がります。壁際や端部の処理を丁寧に行うことが、長期間にわたって雑草を防ぐための最大のポイントになります。隙間をひとつ残らずふさぐことを意識して作業しましょう。
仕上げに人工芝や砂利を敷くと景観もよくなる
防草シートを敷くだけでも雑草の発生を抑える効果はあります。ただし、シートをむき出しのまま放置すると、紫外線によって劣化が早まり、耐用年数が短くなります。景観を整えながらシートを長持ちさせるには、上から人工芝や砂利を敷く方法をおすすめします。砂利を敷くとシートが長持ちする
防草シートの上に砂利を5cm以上の厚みで均一に敷くと、紫外線や歩行による摩耗からシートを守ることができます。シートが直接太陽光にさらされなくなるため、劣化のスピードが抑えられ、耐用年数を延ばせます。また、防草シートが下にあることで砂利が土中に沈み込みにくくなり、砂利の補充頻度も減ります。砂利の上に風で飛来した種子が落ちて発芽しても、防草シートがあるため根が土まで届かず、簡単に取り除けます。施工がシンプルで費用も比較的抑えやすく、初めてDIYに挑戦する方にも取り組みやすい方法です。レーキやトンボを使うと砂利を均一に広げやすく、仕上がりがきれいになります。
人工芝を合わせると庭の雰囲気が変わる
防草シートの上に人工芝を敷くと、シートが安定した下地になるため人工芝をしっかり固定しやすくなります。緑があることで庭の雰囲気が大きく変わり、見た目の印象が一気によくなります。ふかふかとした質感で過ごしやすい空間になるため、庭をくつろぎの場として活用したい方にも向いています。整地が不充分だと人工芝の仕上がりに凹凸が出るため、施工前の整地をより丁寧に行うことが重要です。人工芝は砂利と比べると施工に手間がかかりますが、庭の景観にこだわりたい方にとっては魅力的な選択肢です。シートの上に仕上げ材を敷く場合でも、端部や重ねしろの処理をしっかり行っておくことが、長く効果を保つための基本になります。